さくらの雲*スカアレットの恋 感想
◇製品概要
タイトル:さくらの雲*スカアレットの恋
ブランド:きゃべつそふと
発売日 :2020-09-25
原画 :梱枝りこ
シナリオ:冬茜トム
◇製品リンク
◇OP
◇特徴
- ミステリー
- シャーロック・ホームズ
- 大正時代
- 攻略順固定
- 伏線回収
◇以下の人にオススメ
- アメイジング・グレイスが好き
- キャラゲーよりシナリオゲー
◇感想
初歩(エレメンタリィ)だよ、司
きゃべつそふとの4作目。プレイするのは2作目のアメイジング・グレイス以来。やっぱりゲームはライターで買うもんだなぁ、と思わせてくれた。冬茜トム先生は流石。色んなところに伏線張って、綺麗に回収していく。ひとことで言うと、アメグレ好きなら買って損はない。
ミステリー要素はガチガチではないので誰でも気軽に読めると思う。選択肢も単純だし、ひと昔前みたいに沢山の選択肢から正解を選ぶタイプでもない。基本的に読み進めていくだけ。実際はメモ取りながらやるのもアリなのかもだけど、普通に酒飲みながら読み進めた。メモ取って考えながらのプレイはテンポが悪くなって没入感が下がるからね。それじゃ本末転倒ってやつ。
大正時代が舞台のエロゲは少ないと思う。「大正桜に浪漫の嵐!」って感じで好きなんだけどね。実際は現代と恋愛観が違うだろうし、ファンタジーに寄せないと扱いにくいのだと思う。作中で書かれてた大正時代がどこまで忠実なのか分からないけど、日本史に疎いから「へー、そうなんだー」程度に読んでた。
攻略順は固定。謎が徐々に明らかになっていく。ヒロインのルートが解放されていくのではなく、全部が順番に一本で繋がる感じ。だから前のヒロインの話に戻れない。読み返せなくて不便だなぁと思ったけど、要するにトゥルー以外はおまけっていう感覚を失くしたかったのだと思う。シナリオの構成上というのもあるけど、ルートに入っても他のヒロインが頻繁に出てきたし。まぁそれでも一部ヒロインは「あれ?これで終わり?」という感じで、山場を越えたらエンディングというのもあったけどね。
ざっくり書くとこんな感じ。
共通 謎のまま終わる
↓
遠子 一部謎が明らかになる
↓
蓮 一番ギャルゲっぽい
↓
メリッサ 一番ミステリーっぽい
↓
所長 解決編
特にメリッサから所長への繋ぎで一気に来る。めっちゃテンション上がった。個人的にテンションが上がった場面は3つ。メリッサで1つ、所長で2つ。どれのことを言ってるのか、たぶんやればわかる。
以下、キャラについて
不知出 遠子(CV:相模恋)
お嬢様。大正時代のお嬢様って実際どんなもんなんだろうね?立ち絵のドレス姿もいいけど、へそ出し制服姿がギャップもあってかなりグッド。やっぱり制服Hはスカートたくし上げだよね・・・
水神 蓮(CV:如月たま)
下町育ちのかわいい子。一般人代表みたいな感じで、主人公が100年後の未来人であることをヒロイン中唯一知らされなかった不憫な子。初めて洋服を着たときは圧倒的な美少女と化した。おまかわ。Hシーンが、なんというか、すごい。予想の斜め上を行った。音声作品を聞いてるみたいだった。
メリッサ(CV:花宮すい)
巨乳メイド。お嬢様を攻略できるのにサブヒロインじゃないところがポイント。オタクだからメイドに弱いんだ。ルート最後は目がそらせなかった。全部が分かってからもう一度視点を変えて見てみるといいかも。バックがオススメ。
所長(CV:猫田みけ)
飴をしゃぶってるホームズ。推理は助手の方ができるけど、基本何でもできる超人スペックの女性。どういう表現が適切なのか分からないけど、とにかくいい女だった。さくレットを語る上で彼女の魅力は欠かせない。作中一番のお気に入り。
大正時代を舞台にしたホームズ(所長)とワトソン(主人公)という風変わりな作品。序盤のミスリードにやられたなぁ。「あぁ、そういうこと?なるほど。あぁ!なるほど!」という感じで全部繋がる。要所要所に感じる違和感が最後には無くなる"巧い"シナリオ。アメグレとどっちがいいか、というのは人それぞれだと思うけど、いい作品だった。
◇余談
シャーロック・ホームズを読んでいなくても
“Elementary, my dear Watson.”(初歩だよ、ワトソン君)
これは有名なセリフだから知ってる人も多いと思う。けど小説では実際にホームズが言ったセリフではないらしい。映像化された際に俳優が言ったこのセリフが有名になったそうな。
去年にロンドンを一人旅した時はテムズ河の周辺を歩くことがメインだったし、ホームズ関連の場所には行ってないんだよね。シャーロック・ホームズ博物館とか、ベイカー・ストリートとか。大英博物館に行ったついでに行けたら良かったけど、あそこはあれだけで一日使ったし…。今度またロンドンに行くことがあったらフィッシュ&チップスつまみながら寄ってみようかな。