閃鋼のクラリアス 感想
◇製品概要
タイトル:閃鋼のクラリアス
ブランド:戯画
発売日 :2021-02-26
原画 :鈴平ひろ
シナリオ:新島夕、垂花、吉川信夫
◇製品リンク
◇OP
◇感想
普通にバルドをやらせてくれ・・・
戯画のTEAM BALDRHEADの最新作。品質上げるためということで発売延期があった本作。バルド大好きオタクとしては期待せざるを得なかった。バルドシリーズはバルドブリンガーが最終作(バルドエースなんてなかった)という扱いだし、今後は似たようなアクションゲームが作られないものだと思っていたから尚更。
体験版が公開された日に即プレイ。まず思ったのが
ゲームスピード遅すぎじゃね?
ということ。主人公がタイマン向けで若干の格ゲー要素が入ってたり、1対多が得意なヒロインだったり、重装甲で強引に押し切るタイプだったり…キャラ毎にコンセプトがあって工夫してるのは分かるのだが、圧倒的に爽快感が足りない。バルドスカイから若干遅くなったバルドハート、そこから全くの別物になったバルドブリンガー、そしてバルドブリンガーに似た感じでめっちゃスピードを遅くしたのが本作なイメージ。大量の敵をまとめて屠るのが爽快かというと、求めてるのはそこじゃない。難易度をベリーハードにしたら敵に揉みくちゃにされてハメられて死ぬのは分かったけど、求めてる難易度はそういうのじゃない。まぁ体験版だし、要望受けて変わるんじゃないかなーという淡い期待をしていた。
そして本編。ゲームシステムが体験版と何も変わってない・・・。おまけに激ムズの目押しを要求されるキャラまで出てきた。
いや、マジでなんなん・・・?
まぁバルドだけどシナリオが良ければいいや、という風に切り替えた。
肝心のシナリオはというと
- ターン制だが時限イベントが多くて周回しないと回収できない
- 謎に10段階もあるボリューム選択肢
- どのルートでもラスボスは共通
- 盛り上がりがイマイチ
- ヒロインより敵キャラが魅力的
といった具合。うーん、困ったね。久しぶりに戯画マインという単語がよぎったぞ。シナリオにもっと深みが欲しかったし、ヒロイン以外もプレイアブルになれば良かった。全ヒロインを攻略後に続きが・・・ということが無いのはCG鑑賞画面の未回収分から察した。なんとなくだけど、発売を延期したものの時間切れで納品された感じがする。ほんと、どうしてこうなった。。
あとは主人公に魅力が感じられなかったのも大きい。スカイの甲さんもスカイゼロのエドもハートの蒼さんも良かったのに本作の主人公は何も魅力を感じなかった。別に主人公が主人公たる理由(選ばれた存在だったり特殊な何かだったりそういうの)は必要無いのだが、ひと昔前の恋愛ADVの「なんでモテるのか分からない主人公」みたいな感じだった。これなら主人公はヒロイン達の力をブーストさせる存在で、戦闘はヒロイン達だけで良かったんじゃないかな(ありきたりだけど。。)
■ヒロインについて
シェリー(CV:白月かなめ)
メインヒロイン。世間知らずの天然お嬢様。ピュアで人を疑うようなことをしないタイプで、普段だったら苦手な部類。けど白月かなめさんのおかげでかわいいと感じた。戦闘は扱いやすいけど、火力は低いし操作が単調で面白みが無いからあまり使わなかった。
ルー(CV:鹿瀬紫卯)
シェリーと同じくお嬢様だけどアグレッシブなタイプ。普通の考えをしているからシェリーより好感が持てる。戦闘は鈍足の重装甲でタメ攻撃があるパワータイプ。敵の攻撃は避けずに耐える。わざわざコンボに持ち込まなくてもひたすら強攻撃→敵が吹っ飛んで壁バウンド→強攻撃で敵が倒せる。何も考えなくて済むから楽。
八雲(CV:蒼乃むすび)
大食漢ヒロイン。シェリーが西洋の騎士に対して八雲は日本の侍。戦闘は当身持ち。わりと簡単に当身が成功するから使いやすい。やりようによっては魅せるプレイができそうだけど、それを試す敵もいなければ「ルーで殴ってればよくね?」となったから結局あまり使ってない。
探偵少女。少年と思って脱がせたら女の子でしたっていうパターン。本作で一番好き。小波すずさんはドーナドーナのアリスのイメージだったから、少年役の演技がこうも魅力的だとは思わなかった。今後も期待したい。戦闘は唯一の飛び道具目押しキャラ。接近されたら負けるピーキーなタイプ。目押しがめっちゃむずい。時間はかかるけど、タイマンなら遠距離射撃で無傷で敵を倒せる。凍らせた後の一撃の「いっけぇぇー!!」というボイスが最高。それを聞くために何度も使った。
結局のところバルドっぽい何かだったけど、それならバルドでいいじゃんってなった。唯一の収穫は小波すずさんいいな!と気付けたこと。もっとも、買う前から期待し過ぎたと言えばそれまでだけど、残念だったなぁという印象。とは言え楽しくなる要素はあったから、もし改修されて続編が出るなら買うと思う。